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自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
リンク切れなどを修正しました。

いまどき、ブログにリンク集ってのもあんまり見なくなりましたね。あれ、ホームページ全盛時代の名残だったんだろうなー。今、お世話になってる団体さんや、スタッフさん、監督さん、演出家さん、作家さん、俳優さん、全部リンク張るとお蔭様ですごい数になって見づらくなっちゃうので、特に追加してないんです。せめて出演履歴は真面目に書いてる。

今朝方、ひとつオファーをお断りしまして、「わかりました。来年またよろしくね」って温かいお返事をいただいて、嬉しかったと同時に、そうなんですよねこの時期ってそろそろ来年の話が始まるんですよね。そしてやっぱりありがとうございます。単純にスケジュールの問題だったので、来年はご一緒したいです。

今年は映像やりたいなーとか朗読やりたいなーとかどエンタメやりたいなーとか、そういうこっそり強く願ってたことが全部叶いそうでとても嬉しいです。全部ってどういうことなの。全出演作ご覧いただいても飽きず楽しめるラインナップに仕上げてるつもりなのでどうか楽しみにお待ちいただけますと幸いです。一部、もうすぐ情報公開いたします。

あと、まだ観てないんですけど今週のおすすめ舞台はこちらです。たまに熱に浮かされたように言い出す「私まだ観てないけど面白いに決まってるから是非観て」シリーズ。

小西耕一一人芝居「蜜月の獣」

十七戦地「眠る羊」

小西耕一一人芝居は予約しました。十七戦地はオーディションの日程次第で決めるけど絶対観に行く。

今すっごく続きが気になってる漫画は、大今良時「聲の形」。聴覚障害者の女の子と、彼女を苛めたことで人生が歪む男の子の話。いじめっ子の視点からスタートして「いじめ・その後」に焦点を当ててるのが新鮮でヒリヒリします。1巻はとにかく泣いた。2巻は本編の助走という感じなので、3巻が待ち遠しいです。あと、明日、ヤマシタトモコの新シリーズ1巻「俺物語!!」最新刊が出るのですごーく楽しみです。相変わらず漫画たくさん読んでます。

落語の新しいネタもちょっとずつ練っています。悪人が出てきて、人外が出てきて、子どもからお年寄りまで楽しめるやつをひとつ作りたい。今までのは、完全に20代~60代・関東在住がターゲットでしたので。それはそれで大事にしていきますけど。あと、相変わらず新潟弁でやりますけど。

そうそう、去年まではいただいたお話だけでいっぱいいっぱいだったんですけど(贅沢者)、今年はちょっとずつオーディションも受けてるのです。オーディション好きです。

また書きます。
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姉が結婚を決めた相手は、かつて妹を強姦した男だった。それを聞いた妹は、東京に出てから初めて故郷に足を踏み入れるが…。

公式ページ

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elePHANTMoonの公演を観るのは三回目なのですが、一番、というか、飛び抜けて好きです。ファンになりました。

前に観た作品はどちらも題材は好きだけど表現が私にとっては露悪的というか、舞台という生のパフォーマンスで、しかも客席の近い小劇場で、そこまでどぎついことをしなくても…と思ってしまったのですが、今回はそういうものが抑えめで、そのぶん言葉のやりとり、気持ちのやりとりが、しんどくなるくらい伝わってきて、これだよ!!と。

何しろ脚本が面白いです。強姦事件を軸に据えてはいるけど、それ以上に深い業を背負った登場人物ばかりで、そんな人たちが自己中心的に行動するからさっぱり展開が読めなくてスリリング。でも適度に笑いもあって見やすいです。笑いもギャグではなく、一貫して人物の業を描いてるのがシリアスに振れたり笑いに振れたりしてるだけ、という作りなので、笑いながらふと怖くなっちゃったり、息を呑んで観てる最中に突然吹き出しちゃったり。ああ、こういうの好き。

役者さんも皆さん素晴らしかったんですけど、特に、姉妹の幼なじみの水道屋を演じた寺井義貴さんが良かったです。次に何するかほんとに読めないの。あと、姉役の山田佳奈さん、もっさりとして可愛くて重たくて優しくて素敵で凡庸で憎たらしくて可哀想で、何しろ素晴らしかった。ひとつの作品であんなたくさんの色見せられるなんて。

セットもよかったなあ。映画のセットほどリアルに作り込まれた姉妹の実家の居間と濡れ縁と小さな庭、たったそれだけのスペースで物語は展開していきます。ところが、姉にとっては生活の場ですが妹にとっては久しぶりの実家、姉の友人である居候や姉妹の親戚女性や幼なじみの水道屋や、同じ場所なのに登場人物のそれぞれに違う意味を持つ場所で、だからそのリアルさ平凡さが物語が進むにつれて気味悪く感じられて面白かったです。化け物は日常に潜むんだよね。

そんなわけでぜひ観て欲しい舞台です。なるべくネタバレしないように書いてみました。水曜まで、駒場アゴラ劇場にて。

公式ページ

公式ページにはキャストのインタビュー動画もありますので観劇のご参考に。こういうのいいですよね、やっぱりどんな人が出てるか観られるって大事だと思う。

35歳、プロの漫画アシスタント、既婚、子どもなし、犬あり。
漫画家になることも諦めていない。
だけど、睾丸に突然癌が見つかった。
「手術自体は簡単」「生存率は90%以上」と言われ、入院したものの…

Amazon商品ページ

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結婚してる人、パートナーがいる人、パートナーがいたことがある人は絶対外で読んじゃダメ。うっかり涙が止まらなくなります。

あまり題材として見かけない「精巣腫瘍」の闘病記なので、そして表紙が可愛らしいので、病気の特殊さにスポットを当てたライトなエッセイ漫画かと思って読んだのですが、とんでもない。抗がん剤治療の辛さ、闘病うつ、患者同士の付き合いの難しさ、看病する家族の苦しみ、そういったものをきっちり描くことで、素晴らしい夫婦ものに仕上がっています。闘病記というよりも夫婦の記録。少なくとも私にとっては。

漫画がとても上手いです。エピソードではなく、絵で泣かされました。それも、劇的なシーンではなく、一人になったときに思い出す奥さんのふんわりした笑顔とか、同じ病室の元気なおじさんのふとした空虚な表情とか、そういうものに、登場人物の人生が詰まってて、さらに作者のその人への愛情・愛着まで伝わってくるんです。

ちなみに奥さんの笑顔のコマは33ページなんですけど、そこからあとがきまでずっと泣いてました。泣きすぎです。でもこの奥さんがほんと良くって、作者が治療のつらさのあまり奥さんに「もう来るな!」と八つ当たりしてしまうエピソードがあるんですけど、それに対して数日後に奥さんが言うことが、もう。絵で泣かされたあとにエピソードでも結局泣かされて、それで、泣きっぱなしです。

で、病気そのものが全然本筋に関わっていないかというと、比較的生存率の高い癌だから病棟の雰囲気がやや明るめであったり、だけど生殖機能に関わっているから夫婦の問題でもあったり、やっぱりこの病気だからこそこの作品に仕上がるわけで、絵・エピソード・テーマがしっかり組み合ってるんですよ。なんて偉そうに分析めいたことを言うのはやだなあ。とにかくすごく良いから読んで、でも外で読まないで、と言いたい。

このかたちに仕上がるまでにだいぶ苦労されたというようなことも描かれていますが、ほんとに、リアルを失わず、真情が詰まっていて、だけど感傷的にならず、適度に笑いもあり、かといって笑いでごまかさず、当事者でありながらこのバランスにまで持っていくのはどれだけのことだったろうと思います。

Amazonのレビューで「これを読んで結婚したくなった」と書いている方がいらして、それってとても素敵なことだなと思いました。籍を入れる入れないに関わらず、人生のパートナーを持つということは、自分の家族を自分で選ぶという特別な体験ですよね。

おすすめです。

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先日出演したコントな短編「やっぱり猫が行方不明」の電子書籍ができました。
PDF形式なので特別なアプリは不要、スマホでも読めます。
登場人物が全員出揃う22Pまで無料で試し読みできちゃう太っ腹仕様です。

試し読み・ご購入・詳細チェックなどは下記のURLにてどうぞ!
「架空ストア」というオンラインショップなんですけど、書籍だけじゃなくて面白カワイイ文具とかもあって、見て回るのがめっちゃ楽しいです。
http://store.retro-biz.com/page_detail_2722.html

新宿コントレックスvol.11、無事終了いたしました。ありがとうございました。


(クリックすると大きな画像が見られます)

MU「やっぱり猫が行方不明」座組、右から作・演出のハセガワアユムさん、盗塁王役の古屋敷さん、主演でキレッキレ体育教師役の青木さん、このルックスで敢えての高校生・老け顔キャッチャー役の加藤さん、ヒロインにしてクールな人妻役の千晴ちゃん、空気の読めない元カノ役の外山です。仲良くて且つ大人で、プロジェクトチームみたいな座組でした。またいつでもバッと集まって、この作品やれる感じがする。

よく考えてみたら、普通の劇場に出るのって一年半ぶりくらいで、しかもそれがコント競作イベント。面白いもの好きすぎる。と言いつつ、普通の劇場っていいなあとしみじみ思ったり、思いながら、次回出演はまた劇場じゃないんですけど。

ご来場くださった皆様、応援してくださった皆様、ありがとうございました。またお会いできますように。

今日は新宿コントレックスvol.11です。
受付開始は18:45、開場は19:00、開演は19:30です。

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劇場までは、新宿駅東口から徒歩8分。
アルタの横を抜けて、靖国通りを渡って、西武新宿線新宿駅舎に沿って、遠くはないのですが多分イメージより長めに歩きます。セブンイレブンを過ぎたあたりで「あれ?見落としちゃった?」と不安になるかもしれませんが、その先、ファミリーマートが見えたら、ファミリーマート、サウナ、道路、劇場の順です。だいじょうぶです。勇気を持って歩いてください。

まだ少しだけお席ありますが、小さな劇場ですので混雑が予想されます。お時間余裕を持ってお越しの上、お好きな席を確保して、ゆっくりお手洗いを済ませて、当日パンフ(結構読みごたえあります)をご覧いただいてると、開演ちょっと前くらいから司会の芸人さんが出てきて盛り上げてくれます。バーゲンセールという、可愛くってマシンガントークな女子コンビです。二人の前説も込みで楽しんだほうがお得です。

と言いつつ、1団体約25分の4団体競演ですから、もしお仕事が長引いちゃって開演の19時半に間に合わなくても、来ていただければ少なくとも2団体目から観られます。せっかくですから、諦めずに遊びにいらしてください。ちなみに私の出演するMU「やっぱり猫が行方不明」は3番目です。

終演は21:30を予定しております。ロビーで役者面会がございます、よろしければぜひご挨拶させてください。そして、金曜の新宿ですから、ぜひ1杯やって楽しい週末のスタートにしてください!

それでは、劇場でお待ちしております。

外山弥生 拝

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【新宿コントレックスVol.11】
2/7(金)
受付開始:18:45
開場:19:00
開演:19:30
終演時間目安:21:30ごろ
料金:1,500円(前売・当日ともに)
会場:新宿シアター・ミラクル(新宿駅東口から徒歩8分)
http://www.t-miracle.jp/access.html

<出演団体>
アガリスクエンターテイメント/小野寺ずる(□字ック)/38mmなぐりーずと津和野諒/MU

<外山出演作品>
MU『やっぱり猫が行方不明』
脚本・演出:ハセガワアユム(MU)
出演:青木友哉、大久保千晴、古屋敷悠(MU)、加藤隆浩、外山弥生
~いなくなった愛猫を探す若夫婦のマンションを訪れる善人とか変態とか夫の元カノとか!果たして猫は見つかるのか?愛は見つかるのか?愛!?~

☆その他、詳しいイベント情報はこちらをご覧ください。
http://conterex.agarisk.com/article/384263342.html

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あっそうそう、「今日急に時間空いたし行こうかな?」という方は、右のメールフォームから残席のお問合せをいただくと確実です!

お蔭様で、「ぽりかふぇ」第一回での朗読、無事終了しました。

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「崖から飛び降りる」朗読バージョン、「ぽりかふぇ」企画者の一人であり
「崖から飛び降りる」作・演出の瀬戸山美咲さんと、共演の石田迪子ちゃんと。

2012年8月の初演から1年半、初演をご覧くださったお客様から「良くなってる」とのお声もいただいて、これはもうイベント趣旨と関係なく役者としてとても嬉しかったです。瀬戸山さんからも、「レパートリー化したいね」と嬉しい言葉。

やってみて色々思い出しました。初めてデモに行ったときのエネルギーに圧倒される感じ、誰もいない自宅でエアコンをつけるつけないですごく悩んだり、署名活動に参加するときのよくわからない不安感。忘れちゃいけないんだけど、やっぱり薄れちゃうんですよね。やれてよかった。思い出せてよかった。お客様も、それぞれの2012年8月を思い出しながら観てくださったようです。

『崖から飛び降りる』作:瀬戸山美咲/出演:外山弥生 石田迪子

もう一本の「秘密の裏側」は、政治家やマスコミの実際の発言を再構成して作られたドキュメンタリーに近い作品。私は主に福島みずほさんの発言を語らせていただきました。堅い言葉、難しい言葉のオンパレードでしたが、それを裏打ちする気持ちを共演者の皆さんと作っていく作業がとても楽しかったです。リハーサル中、トークゲストで参加された劇作家の篠原久美子さんが「論理的な台詞はエモーショナルに、感情的な台詞はロジカルに」とアドバイスをくださって、役者としてはもうこれだけで今日の収穫ですよ。

『秘密の裏側』作:相馬杜宇/出演:山本悠生 浅倉洋介 小杉美香(チャリT企画) 外山弥生 石田迪子 清水弥生・関根信一(劇団フライングステージ)

お客様を交えてのトークは、もう勉強になることばかりで、石田迪子ちゃんと帰り道、「普段、政治の話なんてあまりできないし、こういうところに来ると、他の人の思ってることを聴けていいね」とおしゃべりしながら帰りましたが、ふと気づくと、これって瀬戸山さん・相馬さん・清水さんが「ぽりかふぇ」を企画された意図そのものだなあ。短い時間で結論なんか出ないし、小さなことでも伝わらなかったりします、するんですけど、話せるというそのことがとても貴重でした。これはもう役者とか置いておいて、素の私として、36歳日本人女性として。

素敵なお客様ばかりで、終始なごやかだったんですが、主宰側からは「もっと全然相容れない意見の人も呼んでトークしてみたいよね」という発言もあり。そのときは、キャストで呼ばれなくてもぜひ目撃したいです。

改めまして、ご来場くださいました皆様、ありがとうございました。

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さて、都知事選挙に行く前に、7日(金)にコントなのです。お席、あと10席くらいのようです、たくさんのご予約ありがとうございます。ご検討くださってる皆様、お急ぎくださいませ。