自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
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これもっとたくさん読まれてほしい漫画です。

古ぼけてさびれかけた商店街。
しっかり者で近所のお兄さんに憧れてる姉・のりと、
お調子者でちょっとおバカな弟・たけ、
優しいけど女にだらしないお父さん、
元気で働き者のお母さんとおばあちゃん。

非常に類型的なんですよ、キャラクターが。
だから一話の最初だけ読んで、

「あー、こういうほのぼのなつかし系ねー」

って読むのやめちゃう人が結構いると思うんです。

いや、でも、もうちょっと読んで!
一話の最後まで読んで!

近所のお兄ちゃんに憧れてるのりが、
弟連れだけどデート気分ででかけるのが第一話。
ところが、お兄ちゃんの同級生の大学生がたくさん
いて、自分も弟と同じ「連れてきてもらった子ども」
だってことを思い知ります。

でもそっからののりの行動がいいんだなぁ。

商店街に新しいスナックができて、美人ママの息子が
たけのクラスに転校してくる話も好き。美少年で性格
悪くて、でもそれはさみしさの裏返しで、って、これも
類型的なキャラなんだけど、でも、たけや他の子たち
の対応がいいんです。

なんというか、類型的なキャラを並べておきながら、
そのキャラがちょっとだけ意外な面を持っていたり、
実は全然違う傾向の類型キャラとすごく似てる面が
あったり、そういう人物造詣が、「人ってみんな普通、
びっくりするくらい普通だけど、でも一人一人違うし、
代わりなんていない」って、じんわりじんわり伝えて
きてくれるようで、なぜか自分の身近な人のことを
思い出させられたりして。

一番好きなシーンは、たけのおばあちゃんがたけと
友だちと遊んでくれたあとに、たけの友だちがふと
「店、厳しいの?」とたけに聞くシーン。「うちも、大変
なとき、大人妙に明るいからさ。なんか、子ども用の
元気ってあるじゃん?」みたいな会話、そうそう、
子どもって大人が思うよりずっと分かってるんです。
でも大人になると、自分が分かってたこと忘れちゃう
んだよね。忘れないでこうやって作品にできる作家が
私は好きです。

帯に岩岡ヒサエ、小田扉が寄稿してます。この二人が
好きなら間違いなく買い。それから、「放浪息子」
「青い花」の志村貴子が好きなら買いです。志村貴子
さん、イシデ電さんと個人的にも仲良しみたいです。
作風は割と違うんだけど、仲良しの理由がなんとなく
分かる通低音みたいなものがお二人の漫画にある
気がします。

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