自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
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鏡に映った自分を自分と認識できない脳機能障害などを例に、自己の認識と自我の関係性について読み解く。

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年末年始に面白かった本その1。

文章のやわらかさ度合いが独特で、エッセイよりは堅いのだけど、一方で唐突に著者のプライベートについてのジョークが登場したりして、ちょっと読みづらいです。慣れてきて、この著者の性格がわかってくると、大学の一般教養の授業の字起こし、みたいな感じで楽しめました。

自己認識とはどういうものか、を、実験や事例を豊富に交えて解説しています。「鏡に映った自分の顔」「他人の考えを推し量る力」、このどちらも、自己認識或いは自我なくしては成り立たない、この趣旨だけで面白い!

「鏡に映った自分の顔」の話では、脳に損傷を負ったために鏡に映った自分の顔だけを認識できない人の事例を中心に、では動物は鏡を認識できるか?鏡に映った自分を認識できるか?という実験で推論を広げていきます。実家の猫が小さい頃、鏡の後ろ側に回り込もうとしてたなあ、なんて思い出しながら楽しくよみました。

「他人の考えを推し量る力」。「人の話を聴いて共感する能力」もそうですけど、「社会規範に沿う能力」「嘘をつく能力」なんかもそのうちだ、なんていう考え方が面白かったです。つまり、「ここで私が仕事をさぼって映画に行く、すると、上司はこれこれこう思うだろう、だから私はさぼらないで仕事をする(或いはさぼったことを隠しとおす)」、そういう思考プロセスを辿れるから、「上司の身になって考える」ことができるから、嘘をついたり決まりを守ったりできるんんだ、という考え方です。自我があるから社会生活がなりたつって面白い。類人猿や幼児を使った実験も興味深く読みました。

ところで、犬や猫も嘘をつくんですよね。おやつをこっそり盗んで隠したりします。見つかったら知らないふりしたり逆ギレしたり(笑)もちろん個体差はあるんだけど、嘘をつく子は鏡の中の自分を認識できたりするのかなー。気をつけて見てみたいです。

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