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自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
ご存知、「となりの山田くん」の山田家の飼い犬ポチに焦点を合わせた、
見開き2ページ漫画と短編小説集。
飼われているのではない、隣に住んでやっているのだ。
散歩は嫌いだ。旅には出る。
好きなものしか食べない。要求は目で通す。
どこかで見たようなどこにもいないような、「にくそい」犬のお話。

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いしいひさいちの絵が素晴らしいだのなんだの、今更言うつもりはありません。
ポチの後ろ姿の、ちょっと崩れたような背中の線が良いとか。
どアップでにらみ合うポチと母・まつ子の目つきの鋭さが絶妙だとか。
ひねた目で座り込むポチの丸くて真っ黒な鼻がたまらなく可愛いとか。
そのへんは、商品ページで表紙のイメージを見ていただいても推し量れることです。

私がなんといってもたまらないのは、漫画の題名です。
漫画は基本的に人間目線で描かれています。
ある日こんなことがあった、そのときポチはこうしていた、あれ?もしかして
ポチってこう思ってるんじゃない?
そんな日常風景を、山田家の人物の誰かを語り手としてつづっています。
ところが、題名がポチ目線なのです。
しかも、大層ひねている。
ネタバレになるので詳しく書けませんが、ほのぼのとおかしみのある漫画に
「だからどうしたというのだ」とか「こっちにも事情がある」とか、ひねくれた
中年男の独り言のような題名が手書きで添えてあるのを眺めると、にやにや
笑いがくすくす笑いに、いつしか爆笑に化けるのです。

小説も、文章は別の方が書いていますが、いしいひさいちが原案を出している
こともあってか、漫画の雰囲気を損なわない、むしろ相乗効果を生むほどの
仕上がりです。母・まつ子の心理描写なんか最高。「いるいる、こういうやたら
単純なおばちゃん!」と、またにやにや笑いからスタートの笑いのフルコースです。
小説ならではの叙情的展開もあって、ポチの恋物語などはしみじみとします。

いしいひさいち好きも、ジブリの「となりの山田くん ホーホケキョ!」好きも、
もちろん犬好きも。
おすすめです。

【2009/09/23 20:56】 | おすすめ/漫画
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