自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

30歳前後の女性たちを主人公に、母と娘を描く連作短編集。

Amazon商品ページ

* * * * * * * * * * * * * *

私が「よしながふみ作品は全部買って読む」と決めた
きっかけの一冊です。

台詞は決して多くない。物語はできごととそれに対する
登場人物の表情で語られます。まるで良い邦画を観ている
ような味わいがあります。

母と、母に甘え対抗し、受け入れる娘たち、という構図が
この連作短編集を連作たらしめています。この母たちが、
笑ってしまうほど未熟で、自分勝手で、不完全、だけど
確かに自分の人生を歩んできている分の説得力を持って
娘たちを支配し、導き、或いは手を離します。母たちも
またいくつになっても「愛すべき娘たち」であることを、
これほど克明かつ温かみある筆致で書いた他作品を私は
知りません。

一番印象に残ったのは、人を分け隔てすることを知らない
女性の物語。たくさんの人に愛され、またたくさんの人を
愛する彼女が取った選択肢、そのなんとも言えない、
本当になんとも言いがたい笑顔。彼女こそ完璧と思われた
その女性の、完璧であるがゆえの不完全な笑顔。大女優でも
なかなか表現できないであろう表情を、よしながふみの
ペンは実に流麗に描き出すのです。

シリアスなばかりでなく、適度な笑いも配置されていて、
ゆったりと落ち着いて読めます。下記の方におすすめ。

・映画「キルトに綴る愛」が好きな方
・乃南アサが好きだけどちょっと殺伐とした小説に疲れ
 ちゃったという方
・自分勝手な母親に時々イラッとしてしまう方
・「お母さんってすごくない?」と最近思ってる方

Amazon商品ページ

【2009/11/28 08:53】 | おすすめ/漫画
トラックバック(0) |
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。