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自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
目覚めたとき、男はすべての記憶を失っていた。
運命的に出会った女に恋をし、一緒に暮らし始めるが、
やがて断片的によみがえる過去に男は戦慄する。

自分はかつて妻子を殺したのではないか?

現在の幸せと過去の謎に挟まれ苦悩する男の前に、
一人の探偵が現れる。
彼こそは、男を救う「異邦の騎士」であった。

島田荘司の人気シリーズであり、新本格推理の
代表格である「御手洗潔」シリーズ長編。

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これをお勧めするかどうか非常に悩みました。
というのは、この作品は「御手洗潔」シリーズを
何冊か読んだあとに読んでこそ、作者の意図通りに
楽しめるものだからです。
つまり、「御手洗潔」シリーズのファンになって
から読んだほうがいいんです。
第一、新本格ファンの方には今更紹介されるまでも
ない超有名作品ですし。

それでもやはりこれを単体でお勧めすることにした
のは、この作品が推理小説である前にすぐれた
青春小説だからです。

記憶を失った主人公。
運命的な恋。
徐々に明かされる主人公の意外な過去。
そして彼を救うべく現れる「ある男」。

大掛かりかつ王道な道具立ての中で、主人公の若者
としての悩みが丁寧に描かれていきます。社会との
軋轢、女性とのすれ違い、将来への不安。昭和という
時代背景と相まって、非常に暗い魅力のある作品に
なっています。

というわけで、推理小説好き!トリック好き!という
方には、まず短編集「御手洗潔の挨拶」を読み、
作風を気に入ったら「占星術殺人事件」「斜め屋敷の
犯罪
」といった長編にチャレンジ、御手洗シリーズに
どっぷりハマった上で「異邦の騎士」にとりかかる
ことをお勧めします。

推理小説は嫌いじゃないけど、今はいい青春小説が
読みたいんだ!という方には、いきなり「異邦の騎士」
を手にとることをお勧めします。

いずれにしても、大変出来のよい作品です。定価でも
買いです。現在は「改定完全版」のほうが手に入り
やすいです。大きな違いはありませんので、オリジナル
版でもどちらでも、手に入るほうで。

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【2009/12/01 08:54】 | おすすめ/本
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