自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
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切断された男女の死体が両性具有者となって蘇る。
優しかった女性は鬼に変貌し、湘南の町は廃墟に
変わる。

精神異常者の妄想を書き連ねたとしか思えない
謎の手記から、驚愕の事実が起ち上がる!

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※グロテスクな作品が苦手な方にはお勧めしません。

到底現実であり得ないような光景が前半に提示
され、それが最後にはすべて合理的に解決する。
このパターンの傑作を挙げろと言われたら、
真っ先にあげるのがこの「眩暈」です。
次点は伊坂幸太郎「オーデュボンの祈り」。
最大の差は文章力。

物語の鍵を握る「手記」が絶妙に気持ち悪く怖い
です。内容の突飛さ、グロテスクさも勿論ですが、
ひらがなの使い方、文法の間違い方が上手いんです
よね。これは到底現実ではないだろう、頭のおかしい
人の妄想だろう、それにしてもすさまじいな、と
思いながら読者は読み進めることになります。

ところがこれが全て現実だったということが最後に
明かされるわけです。しかも、重大な犯罪の手がかり
だったということになる。この構成力の素晴らしさは
他に類を見ません。

言ってみれば叙述トリックということになるのですが、
実はそれ以外にも大掛かりな仕掛けが施されていて、
種明かしをされたときのカタルシスは相当のものです。

御手洗潔シリーズではありますが、御手洗の活躍を
楽しむというよりは作者の仕掛けたトリックを楽しむ
作品です。
本作がお気に召したなら、同じくらいグロテスクな
幻想風景が展開される(そして最後にはそれがすべて
現実だったことが明かされる)「アトポス」をどうぞ。

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【2009/12/02 08:54】 | おすすめ/本
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