自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
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気弱で引っ込み思案な兄・アンドレイと、
臆病で強情な弟・イワン。
兄弟は母と祖母と四人で暮らしている。

ある日、突然父と名乗る男が現れた。母や
祖母は彼を受け入れているし、一枚だけ
残っている写真を見ると確かに父の面影が
あるが、粗暴で無愛想な彼をイワンは
受け入れられない。

ろくに会話もしないうちに、イワンと
アンドレイは父の提案で父子水入らずの
小旅行に出ることになる。そう遠くない
滝へ釣りに行くだけのはずが、父は謎の
寄り道を繰り返し、旅行はおかしな展開を
見せはじめる・・・。

ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞。

公式サイト

* * * * * * * * * * * *

始めに言っておきますが、きちんと解決する
話が好きな方は観ないほうがいいです。また、
娯楽作品でもありません。正直、序盤は苦行
のようです。風景は暗いし、子役は可愛くない
し、設定はよくわからないし。

それでも、物語が進むにつれて、一見厳しい
ばかりの父親が時折兄弟に向ける視線の優しさ、
彼が兄弟に課する不可解な課題の意味、度を
越して意固地なイワンの視線や、アンドレイの
小さな小さな変化、そういったものをじっくり
見て考えていくと、だんだんとこの物語が
身体にしみこんでくるのを感じるはずです。

ラストは映画祭でも賛否両論だったそうです。
それまでのストーリーを根幹から覆すような
ワンカット。そのカットを説明することなく
淡々と流れるエンディング。言ってしまえば
不可解そのものです。

それでも、そこに確かに愛はあった。映画と
きちんと向き合った観客なら、それを充分感じ
とれるはずです。

DVDで観るとメイキングがついていまして、
このメイキングがまた面白いです。特に役者を
している人には面白いと思います。兄役の俳優
さんがかなり不安定で才能に満ちた方だった
らしく、彼のあるカットを4テイク続けて流す
のですが、全部違って全部いい。台詞を忘れて
いるテイクすらいい。演技ってなんだろうと
考えさせられます。

誰におすすめ、と言うことが難しいのですが、
不条理に耐えられる方なら是非観て頂きたい
作品です。そして、感想を聞かせてください。

公式サイト

尚、菊池寛の戯曲とは全く関係ありません。

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【2010/01/27 08:49】 | おすすめ/映画
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