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自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
映画好きな無名の青年が、自身が尊敬する映画監督の
名前を騙ってある家族に取り入った。一家の次男を
主役に映画を撮るなどと言って、お金や食事などを
無心するが、ついに正体が露見して逮捕されてしまう。
しかし裁判の場で彼は「お金が目的ではなかった」と
語り始めた。映画監督のふりをした無職の青年の本当の
目的とは。

実際に起きた詐欺未遂事件を、ドキュメンタリーと
再現ドラマを組み合わせて追ったセミドキュメンタリー。

1990年、イラン。

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なんというか、こんな映画観たことない。
観ていると混迷に陥ります。

ドキュメンタリー部分と、いわゆる「再現ドラマ」部分で構成
されているのですが、「再現ドラマ」部分も実際に事件に
関わった人々が自分自身の役柄で出演しています。つまり、
犯人役は実際の犯人が、被害者役は実際の被害者が出演
して、逮捕シーンの再現ドラマを演じているわけです。

おまけに、裁判に関しては、法廷にカメラを持ち込んで
実際の裁判を撮影している、つまりドキュメンタリーな
わけですが、しばしばキアロスタミ監督が犯人に直接
質問し、犯人がカメラに向かって答えるというような場面が
あります。

どこまでがドラマでどこまでがドキュメンタリーなのか、
何が虚構で何が現実なのか。ドキュメンタリーよりも
真実味を持って感情に直接訴えかけてくるのに、どんな
ドラマよりもふわふわと現実感がなく、そこで起きている
できごとよりも、そこに存在する人々の心のひだばかりが
クローズ・アップされる、そんな印象を受けました。

実際に起きた事件の記事を読んだキアロスタミ監督が、
そのとき進行していた企画を中断してまで撮った作品
だそうです。そのせいか、すべてのカットに異様な熱気が
感じられます。

ラストで、青年が出所した後、彼が騙った映画監督と対面
し、映画監督とバイクに二人乗りして被害者一家に会いに
行くシーンで、ドラマとドキュメンタリーは融合します。

90分があっという間です。おすすめ。

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【2010/02/09 08:50】 | おすすめ/映画
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すごいすね。。
かっしー
絶対普通では見ることがない感じの映画ですね。
再現ドラマで実際の人がそのままでやるなんて、日本だったらあまりやらないですよね。。それだけでも驚きです。


かっしーさんへ
おもちゃ
更にすごいのは、「再現ドラマを実際の人がやる」のが目的ではなく、
映画表現の手段でしかないことなんです。つまり「再現ドラマを実際の
人がやってるだけでもすごいけど、この映画の凄さはそんなところじゃ
ない!!」ということで、まあその、偉そうですみません、でもぜひ、
ぜひ観てください。渋谷のTSUTAYAには確実にあります。

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コメント
この記事へのコメント
すごいすね。。
絶対普通では見ることがない感じの映画ですね。
再現ドラマで実際の人がそのままでやるなんて、日本だったらあまりやらないですよね。。それだけでも驚きです。
2010/02/09(Tue) 22:41 | URL  | かっしー #QJt3TIzw[ 編集]
かっしーさんへ
更にすごいのは、「再現ドラマを実際の人がやる」のが目的ではなく、
映画表現の手段でしかないことなんです。つまり「再現ドラマを実際の
人がやってるだけでもすごいけど、この映画の凄さはそんなところじゃ
ない!!」ということで、まあその、偉そうですみません、でもぜひ、
ぜひ観てください。渋谷のTSUTAYAには確実にあります。
2010/02/10(Wed) 09:35 | URL  | おもちゃ #-[ 編集]
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