自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
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ある日ふと目が覚めて横を見ると、寝ていたはずの妻がいない。
探してみると、彼女は外のアスファルトの上に、目を見開いたまま
じっと横たわっていた。

うつ病とは何か、夫婦とは何か、生きるとは何かを模索し続ける
実録。

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まず文章が上手いです。簡潔ですいすい読めるのに、筆者の
抱える途方も無い苦悩が滲み出るように伝わってきます。

構成も上手いです。手記らしく、繰り返しになる部分も多々
ありますが、一方で意外な展開や新しい事件が要所要所に
配置されていて、非常に引き込まれます。うつについて切実な
関心がある方だけでなく、興味本位で手に取った方も熱中
するであろう上手さです。当事者としては、上手すぎるんじゃ
ない、なんてちょっと複雑な気持ちになったり。

一番の特色というか、病気についてのノンフィクションとして
異色なのは、奥さんの病状だけを軸として描くのではなく、
病気にかかる以前から夫婦の間に伏していた問題、病気に
なってからのその表面化、或いは子育て問題、人付き合いと、
筆者の心を占める様々な問題について、筆者の心そのまま
に筆が揺れ動いているところです。それがまた余計に、
筆者の悩みの深さを実感を持って伝えてきます。

よく手記にある自己の美化もないところもいいです。今まで
の自分の至らなかったところ、奥さんの看病に際して周りに
かけている迷惑、そういうものも公平に記されています。

看病者もまた闘病者であるということを真っ向から描いた
珍しい視点の手記であるだけでなく、夫婦とは何か、人生を
たった一人の人と共に最後まで生きるということはどういう
ことかが学べる作品です。結婚している人にもしていない
人にも読んで欲しい、なんてちょっと偉そうでしょうか。
あっ、でも、落ち込んでるときに読むと落ち込み増大するので
注意してくださいね。

定価でも買いです。

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【2010/04/21 08:51】 | おすすめ/本
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