自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
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その日のスタジオは、開局当時男性アナウンサーが自殺したという
いわくつきのブースだった。生放送はいつもどおり順調にスタート
したが、キイキイという奇妙な音と共に「嘘つき」と女性の声が割り
込んできたことか全てが狂い始める。

繰り返し電話をかけてくるおかしな男、勝手に開くロッカー、何かが
おかしい放送作家やディレクター。
人気DJがふとしたことから追い詰められていく心理ホラー。

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怖い!めっちゃ怖い!!とにかく怖い!!!

◇ ◇ ◇

「ルーキーズ」の熱血監督役で有名な佐藤隆太さんの主演映画です。
爽やかな役柄の多い俳優さんですが、私はこの映画の彼が一番好き
です。女たらしで、嘘つきで、いい加減で、売れっ子気取り。これ以上
ないほどの嫌なキャラクターなのに、佐藤さんの個性で曲者ながら
憎めない奴にアレンジされていて、共感できなくても感情移入はできる、
つまり主人公として成り立っている感じがします。

他の俳優陣も見事。以下敬称略で。

恋人役の小島聖は可愛くてきちんと怖いです。きちんと、っていう
ところが演技力の高さ。

池内万作始めラジオ局のスタッフ役は皆さん見た目を含めてすごく
ハマリ役です。局内をそれなりの数のキャラクターが動き回りますが、
一目でどんな仕事を受け持つどんな性格の人が分かるので、映画に
慣れていない人でも混乱せずに観られます。

注目すべきは新人アナウンサー役の高橋真唯。真面目で一生懸命な
女の子の、裏を返せば、冗談が通じなくて根に持つ性格を好演して
います。

で、このばっちりハマッた役者陣を際立たせる素晴らしい脚本!
観客を怖がらせるために非常に緻密に計算し練られた上、計算が
バレないようカモフラージュされていて、お見事の一言です。
登場人物の仕草一つ、何気ない台詞一つが伏線になっていて、
中盤から後半にかけては驚かされっぱなし。ラストの終わり方の
小気味良さは是非体験して欲しいです。

◇ ◇ ◇

・・・っていうのは観終わって振り返っての感想で。観ている間はもう
ひたすら怖かったです。早く終わってほしかった。73分という短い
映画ですが、これ以上長かったら耐えられなかったからちょうど
良かったかも。

男性アナウンサーの自殺といういかにもなエピソードから始まり、
死体、怪音、謎の女の声、亡霊、これ以上なくオーソドックスな
恐怖で物語は展開します。どれもよく出来ていて「きちんと」怖い
のですが、「うーん、普通だな。このまま普通に進むのかな?」と
思いきや!生きている人間の悪意の怖さが物語を意外な方向に
動かしていきます。主人公の真吾が嫌な態度をとってしまった相手
からの地味で執拗な報復が、劇中の生放送ラジオ番組の緊張感と
共に真吾と観客を追い詰めていきます。恐怖はやがて疑心暗鬼に
変わり、もはや真吾にも観客にも誰が味方で誰が敵なのか、誰が
悪意を持っていて誰がそうでないのか分からなくなっていきます。

「でもホラーって、死体とか幽霊が作り物っぽくて冷めるよね」という
方にも、この作品は結構おすすめです。ハリウッド映画みたいに
巨額を投じて超リアルなCGを作っている、わけではありませんが、
カメラワークや画面の処理で上手に見せてくれます。ラストの亡霊
だけは人によって評価が分かれると思いますが、女優さんの抑えた
演技のおかげで個人的にはぎりぎりセーフかなと思いました。

繰り返しになりますが、73分と短い点もおすすめの理由の一つです。
さくっと観て、その後長いこと怖がれる作品。レンタルでいっぱい出て
ます。佐藤隆太さん主演だし、女の子同士できゃあきゃあ観ると楽しい
かも。もちろん生粋のホラー好きの方にもおすすめします。

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【2010/05/07 08:26】 | おすすめ/映画
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