自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
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いじめられっ子の祐太が押し入れで見つけたのは、
祐太が生まれる前、子供ができず悩んでいた母に
父がプレゼントした犬ロボットだった。

犬ロボットの主機能は持ち主の模倣。祐太が小さい
頃に死んでしまった母の行動を模倣する犬ロボット・
ラッキーに、祐太は母の面影を見出す。

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傷ついた人間と、能力は人間に劣るけれど純粋さを
持っているロボットの心の交流、という王道パターン
として、上手いかというとそうでもないです。

ラッキーがご都合主義的に過ぎる気がします。
あるシーンでは犬そのものなのに、あるシーンでは
祐太にハンカチを差し出したり、新機種の犬ロボット
に非常に劣るという設定なのにすごく高度な思考
回路を持っていたり。コミュニケーションがとれすぎ
るんですよ。しゃべれないドラえもんって感じ。

だから、同じ構造の漫画で言うと、柳原望「まるいち
的風景」など、遥かによくできた作品がたくさんある
と思います。

それでもおすすめする理由は何か。
爆発力がすごいんです。
設定の甘さをしのぐ、ラッキーと祐太の生きた感情の
爆発に、一冊で何度も泣きました。

ラッキーはしゃべれません。その代わり、顔についた
液晶部分に、一度に5文字だけ文字が表示されます。
しかもひらがな・カタカナ・記号のみ。

「ユウタすき」
「だいじょぶ」
「たのしい?」

表情のないロボット犬の顔に表示される、これまた
表情のないゴシック体の、たった5文字のメッセージ。
これが、ヘタな会話劇よりずっと泣けるんです。

私が一番好きなのは第二話の6ページ目。1ページ
まるごと使ったコマに、ロボット犬が座っている絵と、
そのロボット犬の独白にあたるゴシック体の白抜き
文字のみ。そんな絵でぼろぼろ泣いたのは初めて
です。

というわけで、完璧を求める方にはおすすめできま
せんが、多少つっこみどころはあってもパワーの
ある物語が読みたい方には断然おすすめ。
柳原望、斎藤けん、羅川真里茂など、少女漫画の
分野で、ロボットや異種族との交流を描く傑作を
生んでいる作家が好きな方にもおすすめです。

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【2010/09/17 07:49】 | おすすめ/漫画
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