自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
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廃墟の孤島で三体の死体が見つかった。

一人は廃校の体育館で餓死。
一人は電気の通っていない映画館で感電死。
一人はビルの屋上で墜落死。

しかも三人はほぼ同じ時刻に死んだらしい。

検事の志土と春が謎に挑む!

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本格推理のような導入なので、あっと驚く爽快なトリックと
種明かしがある…と期待して読むと、がっかりします。

この作品は本格推理ではありません

って言っちゃうと、それだけでネタばれなんですが…。

トリックと種明かしに期待してはいけません。
この150ページ程度、読むのが速い人なら1時間半程度で
読める中篇の楽しみどころは、

・スピーディーな展開の中に詰め込まれた幻想的な風景
・風景に託された登場人物たちの心情

という、きわめて恩田陸らしい部分です。

廃墟というそれだけで絵になる情景に、登場人物たちの語る
「時をかける少女」「さまよえるオランダ人」「亡き娘のゴム
ボールで遊ぶ気のふれた母」などのモチーフが絡まって、
幻想小説のような様相を呈してきます。

が、それらのモチーフは、「なんかそれっぽくてかっこいい
もの」の適当な寄せ集めではなく、登場人物の心情を反映
したものです。初めは分からないんですが、読み進んでいく
うちに、一つ一つの光景が人物の内面を語っているものだと
いうことが分かってくるんです。

だからでしょうか。不可思議な光景もすっと心になじんで、
クライマックスではちょっと感動してしまいました。なんで
感動したのかよく分からないんですけどね。それだけ作品
世界に引き込まれていたということでしょうか。

で、実は「種明かし」以外にもなかなかのどんでん返しが
用意されていたりして。詳しくは読んでのお楽しみですが、
「種明かし」よりむしろこっちの展開に私は驚かされました。
本格推理に慣れている方ほどひっかかりやすいどんでん
返しだと思うので、これはトリックを楽しみに読んだ読者の
ためのサービスかもしれませんね。

先にも書きましたが、150ページ程度、字も大きく、人物の
関係だのトリックだのに頭を悩ませる必要もないので、
秋の夜長にお酒片手にちょこっと読むのにぴったりです。
あ、冒頭の引用部分は読み飛ばして大丈夫ですよ。
気楽に、気軽に、不思議な世界を楽しんでみてください。

ただし、くれぐれもトリックには期待しないこと

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【2010/10/22 07:57】 | おすすめ/本
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お酒片手にちょこっとなら
ばびざます
トックリに期待するかv-40

ばびさんへ
おもちゃ
おあとがよろしいようで!(笑)

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この記事へのコメント
お酒片手にちょこっとなら
トックリに期待するかv-40
2010/10/22(Fri) 12:57 | URL  | ばびざます #TIXpuh1.[ 編集]
ばびさんへ
おあとがよろしいようで!(笑)
2010/10/22(Fri) 18:41 | URL  | おもちゃ #-[ 編集]
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