自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
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歯医者で私の靴を片方だけ履き間違えて帰った
女の子?片方だけ残された靴から想像が膨らむ。
一体どんな子?

人気エレベーターガールには密かな楽しみが
あった。ある日、絵本の赤ずきんちゃんのように
可愛らしい女の子がエレベーターに乗るまでは。

ブレーメンの音楽隊のようにでこぼこな吹奏楽部
補欠四人組。顧問の先生が結婚すると知って、
お祝いの曲を吹こうと大特訓に乗り出す。

童話をモチーフにした、女の子たちのための、
女の子たちの物語。

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この作者の別の作品が良かったので帯をよく
読まずに買ったのですが、女の子同士の恋愛
ものです。ヒーロー(?)もヒロインも女の子、
脇役にもほとんど男の子は登場しません。が、
そういう特殊なジャンルの恋愛ものというより、
成長をテーマにした少女漫画として素直に
読めました。

表題となっている「この靴しりませんか?」が
とてもよかったです。在宅ワークでほとんど
外出もしない主人公が久々に行った歯医者で
靴を片方だけ取り違えられ、仕方なく互い違い
の靴を履いて帰るのですが、自分とサイズは
一緒なのにまるで趣味の違う綺麗で女らしい
デザインの靴から次第に「どんな子が履いて
いるんだろう?」と想像が膨らみ、初めは靴を
取り返すのが目的だったのに、いつしか相手
の女の子に会いたいと願うようになります。

主人公が思い描く「片方の靴の王女さま」は、
彼女がなりたかったもう一人の彼女です。で、
巻末の書き下ろしサイドストーリーを読むと、
実は相手の女の子も同じことを考えていて。

選んだ人生、選ばなかった人生、選べなかっ
た人生。そういうちょっと苦いものを、優しい
絵柄と、女の子ばかりのほんわかした空気で
描くことによって、おとぎ話のような心地よい
読後感の作品に仕上げています。

ほかの作品も同じで、実は割と重いテーマを
ふわふわしたものをいっぱいまぶしてさらっと
読めるように仕上げてある感じです。

あと、この作者、コマ割りや構図の取り方が
映画っぽくて好きなんです。たとえば上述の
「この靴しりませんか?」で主人公と「片方の
靴の王女さま」が再会するシーンは、二人の
顔のアップではなく、互い違いの靴を履いた
足もとの描写で始まります。服装や立ち方の
ちょっとした違いで二人の違いがさりげなく
示され、やっと二足の靴がどちらも揃ったと
いう光景が「やっと会えた」という雰囲気を
醸し出します。で、次のページは思いっきり
大ゴマで表情のアップ。いやはやカタルシス。

女の子同士の恋愛に興味がなくても、不器用
な十代・二十代を過ごした覚えがある方なら
おすすめです。(スキンシップも最大で「手を
つなぐ」までですし。)少女漫画好きで、絵柄
が気に入るようなら定価でも。

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表紙をめくるとカラーイラストがあるのですが、
このイラストがまたいいのですよ。どういうふう
にいいのかは、読んでのお楽しみ。

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【2010/11/02 08:09】 | おすすめ/漫画
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