自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
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「しかし、おれは、おまえの小さな王様だぞ。
そして、おれはおまえさんのところに住んで
いるのだ。おまえが、おれにいてほしいと
思ったから、おれはこうしているのだぞ」

ある日、ミュンヘンに住むしがない勤め人の
「僕」の部屋に、「僕」の人差し指ほどしかない
小さな王様が現れた。いばりんぼでわがまま、
かんしゃく持ち、グミーベアが大好き。そんな
王様と「僕」のちいさな生活を、たくさんの
挿絵とともに描く中編。

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一応、児童文学という扱いなんですが、主人公
は生活に疲れたサラリーマンだし、王様は結構
性格悪いし、内容も結構哲学的だし、そもそも
「マントを着た、しばしばマントを脱いで下着姿
になる、小さな太ったおこりんぼのおじさん」を
可愛く思えるのって、ある程度の大人じゃない
かなーと思います。
(ので、カテゴリも「おすすめ/本・児童」でなく
「おすすめ/本」にしてみました。)

さて、上記が許せる、むしろ好き、という方には
大のおすすめ本です。自らチェスのキングの
駒になり、シェイクスピアの台詞を叫びながら
チェスをする小さな王様。マントを脱いだ下着
いっちょで、サッカーゲーム盤の人形たちに
混じって華麗にドリブルをする小さな王様。
「僕」のおへそをラブソファ代わりにゆったりと
星空を眺める小さな王様。もう、可愛いったら
ありません!!

挿絵がまた良いです。サルバドール・ダリの
ようなちょっとくすんだ、それでいて華やかな
色調で、リアルと絵画とアニメ的表現のほど
良い中間地点で描かれた小さな王様の、
可愛らしさ、憎たらしさ、うっとおしさ、愛おしさ。
現実の風景も想像の世界も等しく美しくて、
王様と暮らす「僕」の楽しい気持ちが挿絵を
通して伝わってきます。

お話は、哲学的に読もうと思えばいくらでも
読めるし、さらりと流せばいくらでも流せる、
といった感じです。きっと読むときの自分の
状態でまったく違うお話に読めるんだろうな
と思いました。

大人の友達への、あるいは、読書好きな
小さな大人の友達へのクリスマスプレゼント
におすすめです。

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【2010/12/13 08:01】 | おすすめ/本
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