自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
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第二次世界大戦直後のパリ。
外交官の夫についてアメリカから引っ越して
きたジュリア・チャイルドは、フランス料理の
素晴らしさに魅せられて、有閑主婦から
アメリカ屈指の人気料理研究家に転身する。

2004年のニューヨーク。
かつての小説家の夢も潰え、友人たちの成功
を横目に地味に暮らすジュリー・パウエルは、
何か一つなしとげたいという思いからブログを
立ち上げ、ジュリア・チャイルドの全レシピを
一年ですべて再現するという個人プロジェクト
に着手する。

実在した二人の女性を題材に描く、「人生」と
「料理」の物語。

TSUTAYAオンライン該当ページ

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おいしい食べ物とおしゃれな服と綺麗な景色が
うまく撮れていればそれだけで映画になるそう
ですが、そのうち「綺麗な景色」を大胆に省き
膨大な台詞を放り込んで、ニール・サイモンの
「おかしな二人」のような緻密で濃厚で笑えて
ほろりとさせられる映画に仕上がっています。

出てくる食べ物はどれも素晴らしく美味しそう。
冒頭の舌ビラメのムニエルのアップで、早速
心というか胃袋をつかまれました。赤銅色の
鍋の真ん中に、溶けたバターの泡に囲まれた
金色の舌ビラメ。じゅうじゅういう音と立ち上る
湯気がもう…!

料理についての名台詞もたくさん。

「最高の調味料、料理を変身させる最強の
隠し味、それはバター」
「上手なポーチドエッグはチーズソースみたい」
「愛してるから最初の一口をあげるのよ」

などなど…。(台詞は意訳です)

この台本を受けて立つ俳優陣が素晴らしいです。

ジュリア・チャイルドは身長が185cmもある女性
だったそうで、身長168cmのメリル・ストリープが
演じるにあたってはさまざまなトリックが使われ
ています。(映像トリック好きにも面白いです。)

で、この馬鹿でかい(笑)メリル・ストリープが
最高にチャーミング。高らかに笑い、踊るように
歩き、夫役のスタンリー・トゥッチを毛布でくるむ
ように抱きしめ、全身からエネルギーを発散して
いて、見ているとにこにこしてしまいます。エルン
スト・ルビッチ監督の映画のヒロインみたい。

対する現代側のヒロイン、エイミー・アダムスも、
一瞬ひらめかせるような笑顔や会話に差し挟む
仕草がいちいちきらきらしていてキュートで真似
したくなる可愛さです。80年代のロマンティック・
コメディのヒロインみたい。

両方の夫役の俳優さん、友人役、それどころか
ワンシーンのみの役にいたるまで、魅力的で濃い
キャラクターがぎっしりで、飽きずに観られます。
私の好きなキャラクターは、ジュリアにフランス
語を教えるフランス人のおばあちゃん。会話する
うちに興奮して英語でまくしたて始めるジュリアに
「フランス語で話してください」と困惑しながら注意
する姿がとても可愛くて、彼女のこれまでの善良
な人生まで透けて見えるようで、ワンシーンだけで
終わるのは勿体無いくらいです。

基本的に台詞がものすごく多いのですが、唯一
ほとんど台詞のないシーンがあります。ジュリアの
妹が妊娠したという手紙が届くシーンです。この
シーンのメリル・ストリープが本当に上手いです。
台詞も少なく、顔のアップもなく、画面の奥でじっと
座っているのに、複雑な感情が伝わってきます。
台詞が全く感情を説明してないのもいいんですよ。

欠点を挙げるとすれば、二人の夫があまりにいい人
すぎるところかな(笑)それが「綺麗な景色」の代わり
なのかもしれませんね。

ラブストーリーでもありますが、女同士で観てほしい
映画です。特においしいもの好きは必見ですよ!

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【2011/01/26 07:49】 | おすすめ/映画
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