自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
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スマリはまっ白なキタキツネ。白い毛皮は草原では
目立つから、仲間と離れて森で一人で暮らしている。

草原で暮らす母と幼い弟たち、白い毛皮のスマリを
嫌う他のキタキツネたち、森に住む動物たちや渡り鳥、
さまざまな動物たちの物語。

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よくある動物が主人公の擬人化ものと違うのは、キタ
キツネたちだけが人間の姿をとっていること。さらに、
鳥やミンクとは言葉が通じるけど、捕食する相手である
ネズミや、捕食される相手である犬とは言葉が通じない
こと。

こういった絵の面での工夫などからじわじわとテーマが
伝わってきます。「ひとと違う」、「ひとと同じ」、そして
「自分らしい」ということとはなんなのか。

テーマは台詞でも語られるのですが、その台詞がまた
ストレートでかつ美しい!
「スマリ 呪いって本当にあるの?」と問いかける弟に
スマリが語る言葉が大好きです。

「いいや 空や山や土も 誰も呪ったりしないよ/
 雨が降れば皆ぬれる 誰でも平等だ/
 平等じゃないのは 俺達の気持ちなんだよ」

キツネなのに薬草を摘んだり家の内装に凝っていたり、
ファンタジーな設定と現実っぽさとのバランスに多少の
無理はありますが、そのあたりを寓話として割り切って
読めるならおすすめしたい一冊です。

私が一番好きなのは、グスベリのお話。あの最後の
1ページの美しさは、どんなに絵の上手な作者にも
描けない、遠藤淑子ならではの詩情だと思います。

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