自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
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美希也は中学2年生、京都は祇園にある置屋の息子。
祇園の最も忙しい日に、売れっ妓の舞妓が行方不明に!
美希也は、家のピンチを救うべく、舞妓の扮装をして
女の子のふりをして、一夜限りの代役を買って出るの
だが・・・!

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久々にコバルト文庫ハマりました。
34歳にもなって何やってんだと言われそうですが、だって、
面白いのよ!焼酎亭(役者の落語一門)仲間のタリンさん
だって、「コバルトの『とりかへばや』ものにハズレなし!」
って言ってますよ!

男の子が女の子のふりをして、っていうのはもう少女漫画
少女小説の定番ですけども、そういう子を主役にして成功
してる例はあんまり見ない気がします。主人公が女の子で
寮の同室の美少女が実は男、ってパターンは名作傑作
たくさんあるし、女の子が男の子のふりをしてる主人公の
名作傑作はさらにたくさんあるのになぜ、と考えると、
リアルな男の子にしてしまうと、思考回路が読者である
少女たちとあまりにかい離しすぎて共感が得られない、
だからといって思考回路女の子な男主人公ではヘテロな
恋愛が盛り込みづらい(たぶんリアルな少年愛も盛り込み
づらい・・・BLにはいっぱいいますね、思考回路女の子な
男主人公・・・)、落としどころが非常に微妙なのだと思い
ます。

で、本作。どっちでもないんですよ、主人公が。男の子
でも女の子でもない。いや、肉体は男の子で見た目は
美少女舞妓なんですけど、中身は「男らしくさばさばした
大人の女」。「マルサの女」とか「ごくせん」とか、むしろ
そっちに近い。これが成功してます。

少女小説なのに、男キャラが割と欲望むきだしで少年
舞妓に迫ってくるんですけど、これを彼女(彼)が啖呵と
思い切りのよい行動で振り払い、わが道を進むさまが
小気味よい。あ、もいっこありました似てるやつ。安野
モヨ子「さくらん」。あそこまでのラブシーンはないです
けど。

しかし男キャラのケダモノっぷりは、さすがに「コバルト
変わったなあ」と思いました。逆ハーレム構造(実際は
全員男ですが)の中で、メインヒーローとなるのが
大企業の若社長なわけですが、会って二回目で無理
やり主人公を押し倒すわ、「頭おかしいんじゃない」と
主人公に言われても「頭がおかしくなってるから何を
してもアリですね」とか言ってさらに色々しようとするわ、
第一、主人公に心の中で「ロリコン、変態」呼ばわり
されてるのって、どうなの。メインヒーローとして。
「ガラスの仮面」の速水真澄社長を上回るメンタルの
キモさに、エロ方面のありえない行動力がくわわって、
いやーこんな少女漫画少女小説ヒーロー見たことない。
いや、いい意味で。

祇園や舞妓さんについてのトリビアも満載で、もちろん
そのあたりも大変面白いです。

というわけで、シリーズ化してるようなので、二作目も
ぜひ読んでみたいと思います。

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