自主映画や小劇場を中心に活動する俳優・外山弥生の記録です。
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夫亡きあと一人で質屋を営む秋。
新潟から来た姪の和代と二人で暮らしている。
ある日、幼馴染で男やもめの良二が、「二階の
部屋を貸してくれないか」と言ってきて…。

下町の質屋を舞台に描く連作短編集。

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東京の下町で暮らしているけど大阪育ちで関西
ことば、気風の良さと人情深さをあわせ持った
秋の切る啖呵が素敵です。作者が自ら脚本を
書いたというドラマシリーズのほうもぜひ観たい
なぁ。レンタルあるかしら。

幼馴染の良二さんとの、年をとってから同士の、
いまさら恋でもない、実際恋というほどではない、
でも長年連れ添った夫婦のような情もあったり、
だけど子ども同士のような意地もあったり、という
関係、いろんな事件を描きながらもこの関係が
じーんわりと進んでいって、「失楽園」なんかより
よっぽどぞくぞくします。

妻の遺骨を預けに来る男の話「芋粥」が一番好き。
ラストで男が浮かべるニヒルな笑みが、字数では
ほんの十数文字の描写なのに鮮やかに浮かんで
焼きつきました。本当に上手い小説は、字数じゃ
ないんですよねえ。ドラマではこの役が緒方拳さん
だったそうで、うーん、やっぱり観たい!

ただ、自分の不勉強で貨幣価値がよく分からな
かったのが残念…。
江戸時代くらいまで離れちゃうといいんですけど、
このくらいの時代のお金の話が一番分かりづらい
です。

時代小説じゃない平岩弓枝は初めて読みましたが、
良いです。向田邦子あたりが好きならおすすめ。

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